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共生メディア学(中西)研究室 大阪大学大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻 研究内容 1.カメラの前後移動によって生じる運動視差が相手の存在感を増幅することを明らかにしました.遠隔操作ロボットを用いた遠隔対話実験においてロボットを,1)動かさない,2)回転させる,3)前進させる,4)回転かつ前進させる,の四つの条件の比較を行い,ロボットのカメラを通して見る相手の存在感を調査しました.下図はこの実験の様子です.この比較の結果,運動視差を生じる「前進」には存在感を増幅する効果のあることを発見しました.一方,運動視差を生じない「回転」には効果が見られませんでした.また,ロボットが自動的に移動し,被験者が操作しない場合は,増幅効果が消えることも発見しました.この理由は,ロボットの移動を自分の移動と感じられなくなるためと思われます. ![]() 2.上記の実験結果にもとづいて,運動視差を生じさせるビデオ会議システムを開発しました.このシステムでは以下に示すように,ユーザが遠隔地にいる相手に話しかけようとしてディスプレイに近付くと,その相手の目の前に設置された可動式カメラが相手に向かって前進します.可動式カメラは位置決めテーブルにカメラを取り付けたもので,距離センサで検出されるユーザの接近に合わせて自動的に前進します.このシステムを用いた実験では,カメラを被験者が操作していないにもかかわらず,相手の存在感が増幅されました.これは,被験者の前進にカメラの前進を同期させることで,自分の前進が運動視差を生んでいる感覚を与えることができたためと思われます.相手がリモコンでカメラを前進させる条件では,この感覚が無くなるため,増幅効果が消えました.上記の実験では,カメラを前進させる代わりにズームインで相手の映像を拡大する条件も試しましたが,増幅効果は見られませんでした.この理由は,ズームインでは運動視差が生じないためと思われます. 3.視点の前後移動に加えて,身体の前後移動によっても相手の存在感を増幅できることを明らかにしました.相手の身体移動を強調する方法として,映像表現を用いて行う方法と,相手が映っているディスプレイを物理的に移動させる方法が考えられます.そこで,以下に示すように,相手の前後移動に合わせてカメラをズームイン・ズームアウトさせることで対人距離の変化を強調するシステムと,相手の前後移動に合わせてディスプレイを前後に移動させることで対人距離の変化を強調するシステムを開発しました.以上の2つのシステムを用いた実験の結果,ズームイン・ズームアウトには,相手の前後移動と同期する場合にのみ存在感を増幅する効果のあることが確認されました.これとは異なり,ディスプレイの前後移動には,相手の前後移動と同期する場合でもしない場合でも,存在感を増幅する効果のあることが確認されました. 4.現在は,上に述べたような視覚的表現の追加ではなく,仮想的な身体接触の追加によって相手の存在感を増幅しようと試みています.以下で示すような,遠隔地間で握手を行えるようにするロボットハンドを開発中です. 論文 メンバー 准教授 中西 英之 特任助教 田中 一晶 事務補佐員 山田 佳美 M1 和田 侑也 B4 宇野 弘晃 B4 塩崎 恭平 見学会 毎月,他のロボット関連の研究室と合同で見学会を実施しています. 詳しくは,見学会のページをご覧ください. 連絡先 中西 英之 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1 大阪大学大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻 電話: 06-6879-4182 FAX: 06-6879-4180 居室: 吹田キャンパス GSEコモンウエスト 411号室 (地図) |